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STANDARD ideapad 310s

使い勝手のよい128GB SSD搭載。サクサク動作の高コスパモデル

矢作 晃

 素材感にあふれた梱包箱に、シンプルに本体とACアダプタが入っている。他に同梱されているのは、ごく簡単な説明書とMicrosoft Officeのラインセンス証だけだ。そこに、一見無愛想なideapad 310Sの目指すところが見えてくる。

 

 量販店に並ぶパソコンの仕様は多岐にわたり、同様に価格帯も他の家電製品以上に広い。良い買物をしたいが選ぶ基準がわからない、わかりにくい。そんな消費者にずばりと価格からアピールできるのがこの製品だ。しかも、WordとExcelに加え、PowerPointも利用できるOffice Home & Business Premiumのライセンスも含まれている。

 

 安いから性能が……、なんて心配もない。もちろん高価な製品には高価なりの理由があり、性能はもちろんのこと、さまざまな付加機能にも勝る。一般的にパソコンの性能はCPUが決めるという見方が広くあり、それはもちろん正しい。しかし日常的にパソコンを運用する上で使い勝手をもっとも左右するのは保存領域にあたるストレージという側面がある。数年前まではハードディスクドライブ(HDD)が主流だったが、いま急速な勢いでSSD(ソリッドステートドライブ)へとシフトしている。そして、ideapad 310Sにおいてもっとも注目すべき性能こそ、128GBのSSDを搭載していることにある。

 

 128GBという容量は、価格と使い勝手で折り合いがつく絶妙な値だ。もちろん容量を低く抑えれば価格は下がるが、一方で使い勝手に影響を与える。最近では一般的なユーザーでもあっても、コンピュータウイルスやサイバー攻撃に無関心ではいられない。対策は必要だが、誰でもできるもっとも基本的で効果的な対策は、パソコンを常に最新の状態に更新しておくことだ。個人なんだから、そんなに新しいことは必要ではないと考える人も少なくないだろうが、個人ユーザーだからこそ企業内利用のように後方互換性にこだわる必要もない。

 

 現在Windows 10はおおよそ半年に一回のペースで大型アップデートを実施している。これらのアップデートは機能の追加、セキュリティの強化など多岐にわたっての更新だ。安全性を確保する意味でも、積極的に更新をするべきである。ただ、大型アップデートということで、更新にあたっては一時的ながら20GB程度のストレージが空いている必要がある。購入時点でideapad 310Sは約40GB程度のストレージを占有している。仮にストレージの容量が少ない製品では大型アップデートに際して、いくつかのアプリケーションやファイルを削除して対処しなければならないなんてこともある。しかし、前述したように128GBの容量があれば、初期の40GBに加えて、さまざまなアプリケーションをインストールしたり、多数のファイルを作成しても、大型アップデートに対応する20GB程度は十分に残っている。また更新に必要な時間も、HDDとSSDでは雲泥の差が生まれる。大型アップデート以外にも月例のセキュリティアップデートがあるので、更新にかかる手間はより手軽なほうがいい。快適にかつ安心して継続利用が期待できる128GBのSSDはベストチョイスと言えるだろう。

 

 ちなみに、購入時点のideapad 310SはAnniversary Updateと呼ぶ2016年7月のUpdateが適用されている。現在は2017年4月のCreators Updateが提供されているので、購入後には最初にこの更新を実施することをオススメしたい。

 

 特に初めてのパソコン利用だったりすると、パソコンを使ってあれもしたいこれもしたい、と思ってしまいがちだが、つまるところ「= 何をして良いかわからない」に陥ってしまうこともある。Officeが付属していることは、こうした点を解消するのにもひと役買う。Word、Excel、PowerPointいずれにも豊富なテンプレートが付属しているので、ハガキ印刷なり、連絡リスト作りなりをテンプレートに従って始めてみるのが良いだろう。また、PTA活動も電子化が進み、引き継ぎ内容がOffice書類という状況も増えた。こうした書類を確実に閲覧して、修正を加えて引き継ぐということを考えれば、Microsoft純正のOfficeが添付されていることは心強い。

 

 11.6型というコンパクトさはモバイル用途でも生きてくる。重量は約1.3kg、最長辺はA4の書類とほぼ同等でカバンのなかでも収まりが良い。ベゼル周りはやや太めで、流行の極細エッジというわけにはいかないが、言い換えるとこのタイプのボディは丈夫だ。程度問題とは言え、多少手荒に扱ってもそれなりの頑丈さで大きな被害にはならない。外への持ち歩きやリビングでの利用、あるいは子供が使うなど、コンパクトサイズゆえの頻繁な持ち運びにも耐えられそうなポリカーボネートボディだ。

 ベゼル周りの余裕は、キーボード配置にも余裕を与えている。このサイズの製品としてはリターンキーが大きめで操作がしやすい。キーピッチは英字キーの部分と記号キーの部分でわずかに幅が異なっている仕様。トラックパッドは左にオフセット配置されているので、ホームポジションに指を置いたときには、親指で自然に操作ができる。右側のSHIFTキーと↑キーの配置はコンパクトさ故の悩ましさが残る。手の小さいユーザーは、キーバインドを変更できるツールを使ってこれを入れ替えると使い勝手があがるかも知れない。

 

 もっとも注目すべき性能部分として128GB SSD搭載を挙げたが、他の機能にも不足はない。本体底面の左右にはステレオスピーカーが搭載される。再生されるサウンドはDolbyによるチューニングが行われている。本体ディスプレイの画面解像度は1366×768ピクセルで11.6型としては一般的なもの。本体にはHDMI出力ポートが付いているので、フルHD表示で効果を増す動画コンテンツの再生はテレビなどの大画面につないでも楽しめる。USBポートは左右に振り分けて計3ポート。左右にあることで、周辺機器を利用する際に配置の自由度は増す。本体が起動していなくとも給電が可能なUSBポートもひとつ用意されているので、スマホの充電などに利用できる。

 

 またこのクラスには珍しく有線LANのポートが、本体に直接ケーブルを差し込むことができる形状で搭載されている。最近は家庭内で有線LANケーブルを利用する機会は減っているかも知れないが、本体内蔵の無線LANと組み合わせることで、パソコンをWi-Fiルーター代わりに使える、時に限りなく有効な機能なのだ。前述したHDMI出力もそうだが、本体内には必要な機能が備わっていて、加えて、映像の拡大にはHDMIポート、音声出力の拡張には3.5mmのオーディオポート、LAN機能の拡張には有線LAN機能と、いま家庭内にあるもので、ちょっとした拡張感を味わってみるのも良いだろう。

石井和美

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